<ガレージキットとは>
車のガレージ(車庫)の片隅ような小さな工房で、個人規模の手作業により少量生産する模型キットの事です。
プラモデルのように金型を使って複製は行わず、シリコン(柔らかいゴムのような素材)にレジンキャストを流し込んで型取りします。
金型を使った複製に比べて、あらゆる面で小規模製造に適していますが、初心者である「RailroadModelz」の製品は一般のガレージキットに比べ相当に技術的格差があるので要注意です。(ごめんなさい)
もちろん買って来たガレージキットを作るにはプラモデルを組み立てるのとは違ったノウハウを必要とします。
例えば、プラモデルには接着剤不要ではめ込んで出来上がるような物や、あろう事か最初から着色してあるようなプラモデルまであって、「よ〜しパパ作っちゃうぞ!」とかいう感じで小一時間のヒマを消費する事もできます。
まさにバンダイの勝利ホビー大国日本の勝利といえましょう。
しかし多くのガレージキットの場合はそうは行きません。
自分で接合面を摺り合わせたり、針金を通して補強したり、つなぎ目を埋めたり、模型製作の知識を全力投球しないと完成しません。欠損している部分は自分で作るぐらいの気構えが必用です。
「よ〜しパパ作っちゃうぞ!」と言ったきり、こちら側へは二度と帰って来れない可能性があります。
例えベテランの鉄道モデラーやスケールモデラーでもこの独特のノウハウを知らずに、ガレージキットに直面すると当惑する事でしょう。その上、価格が恐ろしく高額で失敗は許されません。
ではなぜ、作り難い上に非常識に高額なガレージキットが作られ、流通するのでしょうか?
それは造りたい人が居るからです。
企業では採算とか需要を考慮しない製品などありません。
しかし個人趣味の活動なら別ですね。
自分の好きなアニメのキャラクター(販売するには版権と相談)や想像力たくましくイメージされたいかがわしいオリジナルキャラクターなど、己の欲望のままに造ればいいのです。
もちろん、やくも子のキット等を欲しいと思う人はこの世に数人しか居ないでしょうが、造りたい人がいるのだから仕方がありません。本来、需要など関係ないのがガレージキットです。
もし、趣味で造った物を欲しいと思う人がいたら幸運なことですね。
<ガレージキットの値段はなぜあんなに高いのか。>
一般的にガレージキットフィギアは
1/12で2000円〜4000円
1/8で3000円〜10000円
1/6で5000円〜15000円
プラモデルの金型の作成には巨額の費用がかかりますが、ガレージキットの製造には設備投資がほとんどいらないので誰でも少しの資金があれば製造元になる事が出来ます。
ところがガレージキットに使うシリコンゴムの型は非常に脆いために複製できる量が限られてしまいます。
磨耗や破損があるごとにシリコン型を作り直す必要になります。
個人レベルでは一つのシリコン型から10個〜30個ぐらいの製品しか作れません。
このように初期投資は小さいけれど大量生産には向かないと言う特徴があります。
結局、大量生産されるプラモデルに比べて単価が高くなってしまうわけです。
いずれにせよ、高くて作るのが難しいガレージキットの世界には生産者としても消費者としても安易には足を踏みいれるべきではありません。
モドルです